『告白』(湊かなえ)レビュー|“救いなき告白”が胸に刺さる衝撃のデビュー作

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『告白』(湊かなえ)レビュー|“救いなき告白”が胸に刺さる衝撃のデビュー作

読後、しばらく動けなくなる心理サスペンス


今回は湊かなえのデビュー作『告白』をレビューします。
緻密な構成と容赦ない心理描写で、日本中に「イヤミス」という言葉を定着させた一冊です。ネタバレなしで魅力を紹介します。


目次

⭐ 総合評価

1つ星2つ星3つ星4つ星5つ星 (2 投票, 平均: 4.00 / 5)
読み込み中...
告白 書影
告白
湊かなえ / 双葉社
息が詰まる告白の連鎖が胸に刺さる、冷たく鋭い心理ミステリ
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📌 各項目評価

項目評価
トリック⭐️⭐️⭐️⭐️☆
人物描写⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
テンポ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
読みやすさ⭐️⭐️⭐️⭐️☆
サプライズ度⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

📝 レビュー(ネタバレなし)

■ あらすじ(短め)

中学教師・森口悠子の“告白”から始まる物語。 娘を殺した犯人はクラスの中にいる──。 淡々と語られる冷たさが、逆に強烈な緊張感を生む心理ミステリです。

■ 良かったところ

  • 複数語り手が連鎖する構成が天才的
  • 動機・感情が異常なほどリアルで胸に刺さる
  • 読後に静かな恐怖が残る“イヤミス”の完成度

■ 気になった点

救いのない展開が多いため、気持ちが沈む読者もいるかも。 ただし、それこそが作品の魅力でもあります。


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️🔒 ネタバレ

▼ ネタバレを読む(クリックで開閉)

担任教師の森口の娘・愛美は事故ではなく、
クラスの生徒 少年A少年B に殺されていた。

森口は復讐として、
「あなたたちに渡した牛乳にHIV感染者の血を混ぜた」と告げて学校を辞める。
(※実際は脅しで、感染することはない。)

その後、罪の意識や恐怖で Bは精神崩壊 していく。
一方、Aは天才だが愛情を受けられず歪み、本物の爆弾を作成 する。

しかし森口はその爆弾に細工し、
Aが「母親に認められたい」と送った爆弾が、
母親のいる場所で爆発するように誘導 していた。
爆発により、Aの母は死亡する。

森口はAに告げる。

「これが私の最後の授業です。
……なーんて、嘘ですよ。」

復讐の爪痕だけを残し、物語は幕を閉じる。


🏁 総評

イヤミスの原点にして頂点。
圧倒的な構成力と心の闇の描写が圧巻で、心理サスペンスが好きな人には必読の一冊。
評価:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ / 5


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