『十角館の殺人』（綾辻行人）レビュー｜“本格ミステリーの扉”を開いた伝説の館ミステリ
読者を鮮やかに裏切る衝撃の一冊
今回は綾辻行人の代表作『十角館の殺人』をレビューします。
本格ミステリーの象徴ともいえる「館シリーズ」の第1作であり、読者の認識をひっくり返す鮮烈な仕掛けで多くのファンを魅了してきた名作です。
この記事では、ネタバレなしで魅力を紹介します。
目次
⭐ 総合評価
(1 投票, 平均: 5.00 / 5)
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十角館の殺人
孤島×密室×大学推理サークルが生む、究極の本格ミステリ
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📌 各項目評価
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| トリック | ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ |
| 人物描写 | ⭐️⭐️⭐️⭐️☆ |
| テンポ | ⭐️⭐️⭐️⭐️☆ |
| 読みやすさ | ⭐️⭐️⭐️⭐️☆ |
| サプライズ度 | ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ |
📝 レビュー（ネタバレなし）
■ あらすじ（短め）
孤島・角島に建つ奇妙な「十角館」。
そこへ大学推理研究会のメンバーが“合宿”として訪れるが、やがて不可解な連続事件が発生する。
同時進行で本土では、館の元所有者・中村青司の死と“ある手紙”を巡って物語が動き出し、
二つの視点は想像を超える形で交錯していく──。
■ 良かったところ
- 読者の視点を鮮やかに裏切る“あの一撃”が歴史的
- 孤島×館×推理サークルというクラシックな舞台設定の完成度
- 本土パートとの二重構造が物語に奥行きを与える
■ 気になった点
序盤は登場人物が多く、名前に慣れるまで少し時間がかかるかも。 ただし物語が動き始めると一気に加速します。
️🔒 ネタバレ
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読み終えた瞬間、視界がひっくり返る。 自分が“当然”だと思っていた前提が、実は物語の最大のトリックだったと気づくと背筋が冷える。 館で起きた連続殺人の真相も、犯人の正体も、すべては最初の一文から仕組まれていた。 東野圭吾とは違う、綾辻行人ならではの論理の美しさに唸らされる。 あの一言の破壊力は、読後もしばらく心を支配する。
🏁 総評
本格ミステリが好きなら絶対に読むべき一冊。
鮮やかなトリック・練られた構成・読後の満足感、そのすべてが高い完成度でまとまっています。
“本格ミステリーの魅力とは何か”を体感できる名作です。
評価：⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ / 5
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